日本橋横山町・馬喰町
エリア参画推進プログラム

2022

まち会社宮入代表「新しい風を取り込み、まちに化学反応を起こしたい」

問屋街の変化を見つめ、まちを未来へ紡ぐために設立された横山町馬喰町街づくり株式会社と、UR都市機構、エンジョイワークスの三者が共同で取り組む「日本橋横山町・馬喰町エリア参画推進プログラム(通称:さんかくプログラム)」。まちの活性化において多くの役割を担う株式会社宮入代表取締役社長、宮入正英さんに、プログラムへの思いなどをうかがいました。

動画でご覧になりたい方はこちら!(YouTube / 10分33秒)
https://youtu.be/YynVZFVf5vQ

業種を超えた会話から生まれるまちの新たな魅力

「六十、七十ははなたれ小僧、七十で一人前、八十で長老の階(きざはし)をのぼり、本当の長老は九十。日本橋はそんなところ。歴史ある地域としての顔もあるけど、一方で、ものおじせずに意見を言ってくれる外部の若い人たちもいたほうが絶対にいいよね。ぼくら以上の世代は若い人たちがかわいくてしょうがない。ぼくらの正論だけではやっていけないし、外部の人と化学反応できたらおもしろい」

インタビュー冒頭からプログラム応募者に向けて愛ある言葉を語ってくださった宮入さんは、横山町馬喰町街づくり株式会社の代表であると同時に、113年の歴史をもつ衣料・雑貨品の卸商社「宮入」の3代目です。大学を卒業後、商社勤務を経て家業に入りました。

創業者であるおじいさんから、2代目のお父さん、そして宮入さんと、代々、自社だけではなく問屋街全体が繁栄することを大事にし、まちの活性化に積極的に取り組んできました。
宮入さんの活動は幅広く、問屋街活性化委員会会長や、東京商工会議所の事業承継対策委員会委員長のほか、神田神社の氏子総代なども務めています。宮入の社員は毎年、全員で神田祭に参加するなど、地域密着を体現しています。

そんな中、宮入さんは問屋街の遊休不動産を取り巻く「開発されるか、売りっぱなしになっちゃう」という状況に「それじゃ寂しい。なにかできることがあるはず」と模索するようになりました。そのため、今回のプログラムへの挑戦はまちにとっても喜ばしいことだといいます。

さんかくプログラムは、日本橋横山町・馬喰町エリアの遊休不動産を活用するアイデアのある事業者を募集し、チャレンジを支援する取り組みです。参加者は事業づくり、建築設計デザイン、情報発信や運営、地域との関係づくりなど各領域の知見を持つメンターと一緒にアイデアを実証実験することができます。

自身もメンターの一人である宮入さんは、長期的な目線からこのプログラムを通して起こる「化学反応」に期待を寄せています。

プログラムによっていろいろな業種の人が問屋街に集まるようになり、地元の人とも気軽に話せるようになってきたときに、その会話の中から自分でも思いもよらない発想が出てきたり、「一緒に何かやってみよう」という話になったり。違う視点をもつ人同士が交わり、お互いに刺激し合う、その体験こそがまちの魅力につながっていきます。

宮入さんは、このプログラムの実施について「まちの活性化として即効性が重要ではない」とも語ります。その背景には、問屋街に少しでも関わった人がまちを離れたあとも「おもしろいまちだった」と各地で思い出話をしてくれるだけでも、将来的に問屋街の未来を豊かにしてくれる可能性が広がっていくという考えがあるからです。

老舗問屋街に根付くチャレンジする文化

変化が激しいファッション業界において、宮入は常に時代の流れやお客さんのニーズを敏感に読み取り、柔軟に変わり続けてきました。
「続けるコツは変わること」。そう宮入さんはいいます。
大切なのは、お客さんに伴走すること。老舗が立ち並ぶ問屋街では、変化を受け入れ、新しいことにチャレンジする柔軟な土壌がずっと育まれてきたのです。

「唯一いっておくとね、挨拶だけはしっかりしなきゃ」
これは問屋街に限らず、宮入さんが社会人になり、クリエイターなどと一緒に仕事をするなかで学んだことでもありました。

今回のプログラムの参加者には、地域の人と一緒に事業を進めていくことが求められます。
その点、とても心強いのは顔が広い宮入さんの「まちのミーティングやお祭り、地元の人がよく通う食堂に連れて行ってあげるよ」という言葉。

そういった地域の場に参加するうえで大切なのは、自分のことを知ってもらったり、相手のことを理解したりするために、コミュニケーションを大事にする姿勢です。宮入さんいわく「挨拶はコミュニケーションの第一歩」。
最後には「この人とやりたいと思ってもらうことがすごく重要。最低限でいい。自分が出入りするときに『おはようございます』『失礼します』って言うこと。挨拶だけしっかりしてればどんな格好でも大丈夫!」と、人情味あふれるエールを送ってくれました。

▼株式会社宮入 公式ウェブサイト
https://www.miyairi.co.jp/

▼横山町馬喰町街づくり株式会社 公式ウェブサイト
http://www.tonya-town.tokyo/

さんかくプログラムでは、実現したいアイデアや想いがある方のエントリーをお待ちしています!

<エントリーから選考の流れ>
①ウェブフォームからエントリー
※エントリーの段階では選考はありません。興味ある方はお気軽にお申し込みください!
②本プログラムの説明会イベントに参加or動画を視聴
③一次選考(書類選考)の提出物に関する説明会を受講or動画を視聴
④一次選考(書類選考)
➄二次選考(面談)
⑥実証実験・メンタリング
⑦最終選考(プレゼン)

※事業者選考の申し込み受付は6月10日(木)~30日(水)

▼プログラムの詳細・スケジュールはこちら
「日本橋横山町・馬喰町エリア参画推進プログラム」ウェブサイト
https://hello-renovation.jp/nihonbashi

 

\イベントを開催します/
「UR都市機構っていろんなまちづくりの取り組みをしているけれども、これからどうなっていくの?」という疑問にお応えします!
■イベント名:イベント名:URまちづくりリアルトーク2「これからどうなる?編」
■日 時:2021年6月10日(木)19:00~21:00
■参加費:無料
■参加方法:YouTube Live ★登録確認メールをご確認ください。確認メールに参加アドレスをご案内します。
■共催:UR都市機構
■登壇者:
坪田 華(UR都市機構)
唐品 知浩(合同会社パッチワークス)
福田 和則(株式会社エンジョイワークス 代表取締役)
詳細・お申し込みはこちら
https://hello-renovation.jp/news/detail/11407

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